もし突然亡くなったら、家族は仮想通貨にアクセスできる?

仮想通貨の相続問題と、実際に解決を簡単にする唯一のウォレットとは。

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Patrick Dike-Ndulue
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もし明日突然事故に遭ったら——縁起でもない話ですが、現実に起こり得ることです。何の前触れもなく、家族にパスワードや手順を伝える時間もありません。家族はスマートフォンやパソコン、もしくはカード型の小さなデバイスを前に、どうしていいか分からず立ち尽くすことになるかもしれません。
 

仮想通貨を保有しているなら、この状況は決して他人事ではありません。多くの仮想通貨保有者が気付かないまま、最も高くつく失敗をしてしまうのです。 

現実は厳しいものです。もし突然亡くなった場合、ご家族が仮想通貨にアクセスできない可能性が高いのです。仮想通貨は資産にアクセスするための正しい認証情報が必要ですが、多くの人はそれを家族に引き継ぐ仕組みを作っていません。 

本記事では、なぜこうした事態が起こるのか、そのリスクや解決策を分かりやすく解説します。

仮想通貨が他の資産と違う理由

銀行口座や株、不動産などは、持ち主が亡くなった後も手続きがあります。死亡証明書を取得し、金融機関に連絡して必要書類を提出すれば、時間はかかりますが遺族に資産が引き継がれます。

 

しかし仮想通貨には、そうした「道筋」がありません。銀行やカスタマーサポートに連絡することもできず、誰も秘密鍵を持っていなければ裁判所の命令でもウォレットは開けません。仮想通貨は「自分自身で資産を完全に管理できる」ことを目的に作られています。 

第三者が代わりに管理したりアクセスしたりすることは想定されていません。その代償として、持ち主がいなくなれば資産も消えてしまうのです。

 

Chainalysisの推計では、2025年時点で約230万〜370万BTCが永久に失われています。相続に失敗したことが主な原因の一つです。ブロックチェーン上には資産が残り続けますが、アクセス権は永遠に失われます。

 

ある相続専門の弁護士も「遺族が秘密鍵を知らなかっただけで、数千万ドル相当の仮想通貨が相続できなかったケースが多数ある」と語っています。しかも状況は悪化しています。アメリカ成人の約21%、およそ5,500万人が仮想通貨を保有していますが、その多くが相続対策をしていません。
 

亡くなったら仮想通貨はどうなる?

法律上は、仮想通貨も遺産の一部となります。しかし、実際に家族がアクセスできなければ意味がありません。次に何が起こるかは、どこに保管していたかによって異なります。

ケース1:取引所(CoinbaseやBinanceなど)に預けていた場合

中央集権型の取引所に預けていた場合は、家族がアクセスできる可能性があります。CoinbaseやBinanceなどの取引所は、口座名義人が亡くなった場合の手続きを用意しています。遺族は死亡証明書や身分証明書、相続人であることを示す書類などが必要です。手続きには時間がかかり、取引所によって異なりますが、一応ルートはあります。

注意点: 取引所は過去にハッキングや倒産(FTXの例も)を経験しています。口座凍結もあり得ます。また、取引所の管理下にあるため、厳密には資産の所有権はユーザーではなく取引所側にあります。
 

ケース2:ソフトウェアウォレット(MetaMaskやTangem Mobileなど)の場合

ソフトウェアウォレットは、セルフカストディ型であれば完全に自分で管理できます。ただし、シードフレーズ(通常12語または24語のランダムな英単語)が復元の鍵になります。家族がこのシードフレーズを見つけられなければ、ウォレットにはアクセスできません。
 

ケース3:ハードウェアウォレットの場合

ハードウェアウォレットは、秘密鍵をオフラインで保管する物理デバイスです。最も安全な選択肢ですが、相続の観点では最も明確な課題も生まれます。家族がデバイスを見つけても、中身にアクセスするにはPINコードやシードフレーズが必要です。 

シードフレーズが相続の鍵になる理由

仮想通貨の相続を考えると、結局は「シードフレーズ」に行き着きます。

シードフレーズは12語〜24語のランダムな英単語のリストで、ウォレットの「マスターキー」となります。例えば、

“purity amused flower load thumb large brush court question flavor february love.”

この順番通りの単語列があれば、対応するデバイスからウォレット全体を復元できます。もし家族以外の誰かが見つけてしまえば、すぐに資産を抜き取られてしまいます。

シードフレーズは、盗難リスクを避けつつ、家族が確実に見つけられる場所に保管する必要があります。

このバランスをうまく取れていない人がほとんどです。たとえば:

  • 紙に書いて紛失・破損してしまう
  • メールやクラウド、写真などデジタルで保存し盗まれる
  • 誰にも伝えず記憶だけに頼る(本人とともに消える)
  • 家族に預けるが重要性を理解されず雑に扱われる

どれも形は違えど、同じ「資産消失」のリスクです。

Tangemのシードレスバックアップが解決すること

Tangemの物理カード型ウォレットは、相続対策にも自然にフィットします。カードとPINコードを渡すだけで、家族も簡単にアクセス可能です。シードフレーズ型のウォレットに比べて、手続きが大幅にシンプルになります。

Tangemはバックアップカード機能も備えており、最大2枚まで追加カードを同じウォレットにペアリングできます。バックアップカードは信頼できる家族や弁護士、貸金庫などに分散保管できます。受け取る側に技術的な知識は不要です。
 

Tangemでも完全には解決できない課題もあります。
 

いわゆる「デッドマンズスイッチ」や、一定期間後に自動で資産が解放される仕組みはありません。持ち主が本当に亡くなったかどうかをシステムが確認する方法もなく、結局は遺言や弁護士、封筒に入れた指示書など、従来型の信頼インフラに頼る必要があります。

Tangemは技術的なハードルは大きく下げますが、法的・実務的な課題までは完全に解消できません。とはいえ、多くの人にとって最大の障壁は「技術面」であり、そこを解決できるのがTangemです。

まとめ

Tangemの3枚カード方式は、現時点で最も実用的かつ家族に優しいハードウェアウォレットの相続対策です。シードフレーズ管理のリスクをなくし、物理的なバックアップも複数持て、現代のスマートフォンならどれでも使えます。相続人に技術的な知識は不要です。 

家族がブロックチェーンの仕組みを理解していなくても、カードとアクセスコード、スマートフォンさえあればOK。遺言書や家族との事前の話し合いを組み合わせれば、多くの仮想通貨保有者が直面する課題を解決できます。 

「もっと仮想通貨を持ってから考えよう」と先送りせず、最初の購入時から相続対策を意識しましょう。今がそのタイミングです。

よくある質問

もし何も指示を残さず亡くなったら、仮想通貨はどうなりますか?

取引所に預けていれば、所定の相続手続きで家族がアクセスできる可能性がありますが、時間や書類が必要で、取引所ごとに異なります。ハードウェア・ソフトウェア問わずセルフカストディウォレットの場合、シードフレーズやアクセス情報がなければ資産はほぼ永遠に失われます。セルフカストディ型には復元手続きがありません。

遺言書に仮想通貨を記載すれば十分ですか?

遺言書だけでは不十分です。誰に仮想通貨を譲るかは指定できますが、実際のアクセス情報(ウォレット、シードフレーズ、アクセスコードなど)がなければ受け取れません。遺言書は「法的な地図」、技術的な情報は「実際の鍵」と考え、両方が必要です。

Tangem自体が、もしもの時に私の仮想通貨へアクセスできますか?

いいえ。Tangemは完全なノンカストディアルウォレットであり、会社側が資産へアクセスすることは一切ありません。秘密鍵はカード内チップで生成・保管され、他の場所には存在しません。Tangemの従業員でもウォレットへアクセスできません。

もしTangem社がサービスを終了したら?

資産が消えることはありません。秘密鍵はTangemのサーバーではなくカードに保管されているため、会社がなくなってもカードがあれば仮想通貨にアクセスできます。詳細はTangem公式ブログ(How the Tangem Wallet Will Work Without Tangem)をご覧ください。

Tangemではシードフレーズが必要ですか?

いいえ。Tangemはデフォルトでシードフレーズ不要の設定を推奨しています。秘密鍵はチップ内に直接保存され、人間が読めるフレーズが存在しません。上級者向けには他ウォレットとの互換性のためシードフレーズのインポートや生成も可能ですが、通常は不要であり、シードフレーズ特有のリスクも伴います。

もし相続人がTangemカードを紛失したら?

このために3枚セットが用意されています。カードを別々の場所に保管すれば、1枚紛失・破損しても残り2枚でアクセス可能です。資産を新しいウォレットに移し、旧カードセットは廃棄しましょう。3枚同時に失うことは、家庭・貸金庫・家族間で分散していれば極めて稀です。

Tangemはハッキングから安全ですか?

秘密鍵はインターネットに一切触れません。チップ内で生成・署名され、外部に出ることはありません。EAL6+認証チップから秘密鍵を遠隔で抜き取る攻撃手法は知られていません。主なリスクは物理的な盗難と、アクセスコードの漏洩です。カードを分散保管し、コードも別管理することが重要です。

家族がITに詳しくなくてもTangemカードを使えますか?

はい。Tangemは相続対策でも大きな強みがあります。使い方はカードをスマートフォンにかざし、アプリを開いてアクセスコードを入力するだけです。
 

複数のウォレットや取引所に仮想通貨が分散している場合は?

それぞれに対応した相続計画が必要です。どこに何があるか、アクセス方法を明記したリストを作成し、信頼できる執行者が見つけられる場所に保管しましょう(第三者が見つけないよう注意)。弁護士と相談し、適切な保管方法を検討してください。

Tangemで全ての仮想通貨を管理できますか?

TangemはBitcoin、Ethereum、Solanaなど主要なブロックチェーンを含む85以上のネットワーク、16,000種類以上の暗号資産・トークンに対応しています。対応資産の詳細は公式対応一覧ページでご確認ください。
 


本記事は情報提供のみを目的としており、法的・財務的・税務的な助言ではありません。 

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著者 Patrick Dike-Ndulue

Senior editor covering crypto, onchain equities, and technology.

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レビュー担当者 Rukkayah Jigam

Writer & editor covering digital assets and product updates.