仮想通貨ウォレットをフィッシング詐欺から守る方法
主要な洞察
本記事では、仮想通貨ユーザーを狙うフィッシングやソーシャルエンジニアリング詐欺の巧妙化について警鐘を鳴らし、特にTelegramやDiscordなどでの偽サポートによる被害例を紹介します。詐欺師の手口やフィッシング攻撃の流れ、正規サイトと偽サイトの違いを解説し、被害を防ぐための10の重要な対策をまとめています。重要なのは、常に批判的思考と警戒心を持ち、シードフレーズ不要なTangem Walletのようなウォレットを活用すること。正規サポートがシードフレーズなどの機密情報を求めることは決してありません。
多くの仮想通貨ユーザーは、シードフレーズを秘密にしておく重要性を理解しています。しかし、この意識の高さを逆手に取り、詐欺師は別の手口で人々を狙っています。
典型的な手口のひとつは、「少額の手数料で高額の仮想通貨がもらえる」といった甘い誘い文句でターゲットを引き寄せることです。詐欺師はユーザーの資産に完全アクセスするため、執拗にシードフレーズを聞き出そうとします。
一般的なイメージとは異なり、詐欺被害者は高齢者だけではありません。調査によると、被害者の多くは25〜45歳で、50歳以上よりも多い傾向があります。攻撃者は特に経済的不安を抱える世代を狙うことが多いのです。ここから、フィッシング詐欺や詐欺師から身を守る方法を解説します。
典型的なフィッシング詐欺の仕組みとは?
一般的なフィッシング詐欺がどのように行われるか、攻撃者の戦略を5つの段階に分けて説明します。
ステージ1:準備
最初の段階では、詐欺師がフィッシング計画を綿密に立てます。公式サイトにそっくりな偽サイトやドメイン、メールアドレスなどのインフラを用意し、ターゲットを騙すための「偽装」を作り上げます。
ステージ2:誘導
詐欺師はさまざまな方法で被害者を誘い出します。多くの場合、正規のものに見せかけた偽メールやメッセージ、SNS投稿を送りつけ、緊急性やお得感を煽って即行動を促します。
例えば、被害者は偽の仮想通貨ウォレットチームやDeFiプロジェクト、仮想通貨コミュニティを装ったメールを受け取ります。内容は「今週末までに登録した方に$10,000をプレゼント」など、高額な仮想通貨を受け取れるというものです。
「ローンチ/完了/IPO記念で、今週末までに登録した方に$10,000をプレゼントします。こちらのリンクからご参加ください。」
ステージ3:情報収集
ターゲットが誘いに乗ると、偽サイト(フィッシングサイト)に誘導され、個人情報やログイン情報、ウォレットのシードフレーズなどを入力させられます。
攻撃者は巧妙なフォームやログインページを使って情報を集めます。偽サイトは年々精巧になっており、一見して見抜くのは難しい場合もあります。
ステージ4:悪用
得た情報を使い、攻撃者は被害者のウォレットから資産を抜き取ったり、個人情報を盗んだり、さらに被害者の知人にも攻撃を広げたりします。悪用はすぐに行われる場合もあれば、時間をかけて行われることもあります。
ステージ5:証拠隠滅・撤退
最後に、攻撃者は足跡を消して発覚を防いだり、フィッシング用インフラを削除して姿を消したりします。場合によっては、手口を変えて再び攻撃を仕掛けてくることもあります。
Tangemユーザーが狙われる主な手口
TangemのTelegram公開チャットやDiscordサーバーなど、仮想通貨系コミュニティでよく見られるフィッシングの事例を紹介します。
Telegramでの偽サポート
本来であれば、ユーザーはメールや公式のTangemサポートボット経由で直接サポートに連絡し、Tangemヘルプで解決策を探すのが安全です。しかし、多くのユーザーは Tangem公式Telegramチャット などの公開チャットでそのまま質問や相談を書き込んでしまいがちです。詐欺師はこれを見て、Tangemサポートを装いダイレクトメッセージで接触してきます。

詐欺師は「問題を解決します」と言って、公式サイトそっくりのフィッシングサイトへ誘導します。Get TangemボタンがConnect Walletに差し替えられているのが特徴です。
Tangemのようなシードフレーズ不要のウォレットを使っていれば、この種のフィッシング被害は回避できますが、シードフレーズを使うウォレット利用者は特に狙われやすいので要注意です。
注意すべきポイント:
- Tangem representativesやサポート担当者がwill never DM you first(先にダイレクトメッセージを送ることはありません)。
- Always contact support directly(必ずサポートに直接連絡)し、公開チャットやコメント欄で個人情報を投稿しないでください。
- Do not follow suspicious links(怪しいリンクは絶対にクリックしない)、不審なDeFiプラットフォームにウォレットを接続しないようにしましょう。
Discordでの偽テクニカルサポートサーバー
Discordチャットにも詐欺師が潜んでいます。新規ユーザーが「トークン追加について質問があります」などと書き込むと、詐欺師が次のようなメッセージで誘導します:
「Hello, if you want to open a tech support claim, please fill it out here #techsupport.」

しかし、#techsupportのリンク(詐欺リンク)はTangem公式Discordではなく、プライベートチャンネルに誘導されます。そこで「OPEN SUPPORT TICKET」を開かせ、個人情報やシードフレーズを狙います。
繰り返しますが、we will never ask you to join another serve(別のサーバーに誘導することはありません)。このようなメッセージを見かけたら無視し、すぐに詐欺師を通報してください。申請は必ずTangem公式サイトや公式リンクからのみ行ってください。
Tangem公式チャンネル一覧
Tangemは、公式ウェブサイトやSNS、カスタマーサポートボットなど、正規のチャネルのみで情報発信を行っています。詐欺師はこれらを模倣した偽チャネルを作り、ユーザーを騙そうとします。必ず正規アカウントや公式サイトであることを確認しましょう。
X(Twitter): https://x.com/Tangem
Telegram: https://t.me/tangem
公式Telegramチャット: https://t.me/tangem_chatドイツ語チャット: https://t.me/tangem_chat_de
Tangemサポートボット: https://t.me/Tangem_Support_bot
Discord: https://discord.gg/tangem
Instagram: https://instagram.com/tangemwallet
Facebook: https://facebook.com/Tangemwallet/
LinkedIn: https://www.linkedin.com/company/tangem
YouTube: https://www.youtube.com/@tangem_official
Reddit: https://www.reddit.com/r/Tangem/
公式ウェブサイト: https://tangem.com
コミュニティマネージャー: https://t.me/anajacobsontangem
偽のサポートを名乗るユーザーに個人情報を渡したり、取引をしないようご注意ください。こうした注意点を守り、警戒心を持つことで詐欺被害のリスクを大幅に下げられます。
本物と偽物のTangemウェブサイトの違い
本物と偽物のTangemサイトの主な違いをまとめました。仮想通貨関連サイトの正当性を確認する際は、必ず慎重に確認しましょう。下記の表は、正規サイトとフィッシングサイトの違いを示しています。
| 特徴 | 本物のTangemサイト | 偽サイト |
|---|---|---|
| URL | 公式ドメインと完全一致 | スペル違いや類似URL |
| SSL証明書 | 「https://」と鍵マークで安全を表示 | SSLがない・証明が不十分 |
| 連絡先情報 | 正確で確認可能な連絡先 | 連絡先がなかったり偽物 |
| デザイン・ブランド | 公式ブランド・デザインに準拠 | デザインが粗い・誤りや不統一が多い |
| 情報の要求 | 機密情報は要求しない | シードフレーズ等を要求 |
| 文法・スペル | 誤字脱字がほとんどない | 明らかな文法・スペルミス |
| ポップアップ | 必要な場合のみ適切に表示 | 頻繁・無関係なポップアップ |
| ドメイン年数 | 長期運用・信頼性が高い | 新規取得・怪しいドメイン |
| SNS認証 | 認証済み公式アカウント | 偽・未認証アカウント |
| セキュリティアイコン | 公式ロゴやセキュリティマークあり | 見慣れない・欠如している |
仮想通貨のフィッシング・ソーシャルエンジニアリング詐欺対策10選
被害を防ぐために、以下の10項目を必ず実践しましょう。
- Avoid using seed phrases:
Tangem Walletはシードフレーズ不要でウォレット作成ができる点が大きな特徴です。シードフレーズは詐欺師に狙われやすいリスク要素。取引トラブルのサポートを装い、シードフレーズの入力を求めてくる詐欺に注意しましょう。 - Avoid unsolicited emails:
知らない送信元からのメールに記載されたリンクや添付ファイルは絶対に開かないでください。正規の仮想通貨プラットフォームがメールで機密情報を求めることはありません。メールが公式のTangemアカウントか必ず確認し、不安な場合はすぐにサポートに連絡しましょう。 - Check for SSL certificates:
ウェブサイトのURLが「https://」で始まり、アドレスバーに鍵マークが表示されているか確認しましょう。SSL証明書が有効なサイトのみ利用してください。 - Verify social media accounts:
SNSでTangemアカウントとやり取りする前に、公式認証済みアカウントか、または本記事内のリンク先であることを必ず確認しましょう。 - Educate yourself:
この記事を読んでいる時点で、すでに自衛意識が高い証拠です。詐欺の手口やフィッシングの特徴を学び、知識を武器にしましょう。 - Spotting errors:
詐欺メールには誤字脱字や色使い、ロゴの古さなど違和感がある場合が多いです。細かな違いにも目を配りましょう。 - Verify original website URLs:
公式サイトのURLにスペルミスや微妙な違いがないか必ず確認しましょう。詐欺師は本物そっくりの一枚もの偽サイトを作り、URLの一部を変えて誘導します。例:metamask→metemask、google→goggle など。ブラウザのアドレスバーをよく確認してください。 - Don't draw attention to yourself:
仮想通貨での成功をSNSやフォーラム、公開チャットで自慢したり、ウォレットアドレスを公開しないようにしましょう。悩みやトラブルも公開の場で相談しないこと。詐欺師に狙われやすくなります。 - Watch out for fake browser extensions:
仮想通貨ウォレットのGoogle Chrome拡張機能を装った偽アドオンにも注意。偽拡張機能はシードフレーズを盗み出します。公式サイトで正規の拡張機能か必ず確認し、リンクも公式からたどりましょう。 - Be wary of unrealistic promises:
「あり得ない高利回り」「すぐに資金が戻る」など、うますぎる話には必ず警戒を。詐欺師は非現実的な利益や問題解決を餌に近づいてきます。
- ブロックチェーン上の取引を早くする手助け
- ノンカストディアルウォレットの復元サポート
- 盗まれた資産を取り戻すと持ちかける
シードフレーズやパスワードは絶対に誰にも教えないでください!正規サポートがこれらを求めることはありません。Tangem Walletのようなシードレスウォレットへ移行したい場合は、一度他のウォレットに資産を移し、Tangem Walletをリセットし、シードフレーズなしで再設定してください(推奨)。
これらの対策を日常的に実践することで、詐欺やソーシャルエンジニアリング攻撃のリスクを大幅に減らせます。
仮想通貨でよくあるフィッシング詐欺の例
詐欺師が仮想通貨ユーザーを騙す手口の具体例を紹介します。偽取引所や悪意あるアップデートなど、多様な手段でユーザーを狙っています。
ウォレット乗っ取り型フィッシングメール
よくあるのは、仮想通貨取引所やウォレットを装い「あなたのデータが流出したので、すぐにシードフレーズを更新してください」といったメールを送りつける手口です。リンク先でシードフレーズの再入力を促されます。

この方法は手間がかからず、偽メールとテンプレートサイトを用意するだけで大量配信できます。多くは迷惑メールフォルダに入りますが、リストが大きければ一部は届いてしまいます。
偽ウォレット生成サイト
もう一つの典型的な手口は、ウォレット作成時にシードフレーズを盗むものです。有名ウォレットの偽サイトを作り、検索エンジンや広告で上位表示させ、被害者を誘導します。

偽サイトは本物そっくりに作られており、登録・インストール・シードフレーズ生成まで巧妙に模倣されています。ただし、実際には本物のTRNG(真性乱数生成器)は使われておらず、攻撃者が事前に用意したシードフレーズが割り当てられます。資金が入金されると、攻撃者がすぐに引き出します。
仮想通貨サービスのサイトへは、検索エンジンやフォーラム、バナーから直接アクセスせず、必ず自分で正しいアドレスを入力してください。初めてのサイトなら、WHOISサービスでドメインの登録期間や運用年数を確認しましょう。詐欺サイトは短期間しか登録されていないことが多いです。
スピアフィッシング(標的型フィッシング)
最も危険なのが、特定の個人を狙ったスピアフィッシングです。前述の手法を組み合わせ、被害者の情報を事前に調査したうえで攻撃します。
攻撃方法は状況や攻撃者の執念、被害者のセキュリティ意識によって様々です。ウォレットアドレスが公開情報で、十分な残高があれば、個人を狙い撃ちにされる可能性があります。
例えば、メールやメッセンジャーをハッキングしてやり取りを盗み見し、実在のサービスや知人を装って個別に連絡してくることも。スピアフィッシングは複雑な攻撃の第一段階として使われることが多く、メールにはフィッシングサイトやマルウェアへのリンクが含まれている場合もあります。手口が巧妙なため、騙されやすくなります。
ホエーリング攻撃
ホエーリング攻撃は、企業の経営者など重要人物を狙ったスピアフィッシングの一種です。被害が組織全体に波及する危険性が高いのが特徴です。例えば、CEOが偽リンクを開いてしまうと、会社全体のネットワークが乗っ取られる恐れもあります。
クローンフィッシング攻撃
クローンフィッシングは、過去に受信した正規メールを複製し、添付ファイルやリンクだけを悪意あるものに差し替えて再送信する手口です。過去の信頼できるやり取りと同じ内容なので、被害者はついリンクを開いてしまいます。
ファーミング攻撃
ファーミング攻撃は、正しいURLを入力しても偽サイトへ誘導される手口です。DNSサーバーがマルウェアに感染し、URLとIPアドレスの変換が改ざんされることで発生します。本物そっくりの偽サイトに気づかずアクセスしてしまうため、非常に厄介です。
イービルツイン攻撃
イービルツイン攻撃は、公共Wi-Fiの偽アクセスポイントを作り、被害者に本物と同じ名前のネットワークへ接続させます。ログイン情報を入力させて盗み取る手口です。
ボイスフィッシング(ビッシング)
ボイスフィッシング(ビッシング)は、メールの代わりに電話や留守番電話を使う詐欺です。音声合成ソフトで「不正利用が発生した」と警告し、個人情報を聞き出します。
SMSフィッシング(スミッシング)
SMSフィッシング(スミッシング)は、メールの代わりにSMSで偽メッセージを送り、偽リンクに誘導する手口です。
フィッシングボット
フィッシングボットは、自動で大量のフィッシングメール送信や偽サイト作成、ログイン情報の収集などを行うプログラムです。他の攻撃(DDoSやスパム)と組み合わせて使われることもあります。
アイスフィッシング
アイスフィッシングは、正規の取引に見せかけた偽トランザクションを送り、被害者に秘密鍵で署名させてしまう手口です。結果的にトークンの所有権が詐欺師に移ってしまいます。
まとめ
詐欺師の手口は日々巧妙化しており、油断は禁物です。唯一の確実な防御策は「批判的思考」を持つこと。資金送金にシードフレーズは不要で、必要なのはウォレットアドレスだけです。シードフレーズは仮想通貨資産の鍵であり、絶対に誰にも教えないでください。
そもそも、シードフレーズ不要のウォレットを使えば、流出リスク自体がなくなります。Tangem Walletなら秘密鍵はカードチップ内に安全に保管され、所有者さえも知ることはありません。Tangemを使えば、フィッシング詐欺に怯える必要はありません。