仮想通貨のマイニングと環境への影響を徹底解説

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Patrick Dike-Ndulue
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仮想通貨マイニングのエネルギー消費や環境への悪影響をめぐる議論は、世界中で話題となっています。仮想通貨と環境は両立しないという見方がますます一般的になっており、特に仮想通貨の先駆けであり、時価総額最大のコインであるBitcoin(ビットコイン)のマイニングによる影響が注目されています。

マイニングの仕組みとは

マイニングとは、高性能なコンピューター機器を用いて複雑な数学的問題を解くプロセスです。最初に正解を導き出したマイナーが新しいブロックをブロックチェーンに追加する権利を得て、その報酬としてネットワークのネイティブコインを受け取ります。これが、Proof-of-Work(PoW)コンセンサスメカニズムによる暗号資産の発掘方法です。

しかし、このような複雑な計算には莫大な電力が必要であり、特にBitcoinのマイニングファームは消費量でトップクラスです。ネットワーク全体の平均電力消費量は、カザフスタンやパキスタン、ベラルーシ、オランダといった国々の消費量に匹敵します。

Bitcoinマイニングに使われる電力量については専門家の間でも意見が分かれています。マイニングによるカーボンフットプリントを正確に評価するのは難しいものの、仮想通貨マイニングが深刻な環境負荷をもたらしている点では一致しています。

Proof-of-Stakeへ移行すべき?

Proof-of-Stake(PoS)は、強力なコンピューターで複雑な計算を行うことなく、ネットワークトークンを一定数保有し、一定期間ステーキングすることでバリデーターとなり、新しいブロックの追加や取引の承認、報酬の獲得ができるアルゴリズムです。多くステーキングした参加者ほど、新しいブロックを追加できる確率が高まります。

PoSコンセンサスはPoWに比べて環境負荷が大幅に低いとされ、多くの人が「マイニングによる環境問題を解決できる」と期待しています。

実際、Ethereumは2022年9月にPoSへ移行しました。

一見すると完璧な解決策のように思えますが、PoWにも見直すべき点があります。

PoWによるマイニング:本当に大問題?

Bitcoinのマイニングは、莫大な計算能力が消費される一方で(利益はさておき)、マイナー同士が新しいブロックの追加権と報酬を巡って無意味な計算競争をしているようにも見えます。そのため、発電所がフル稼働し、本来なら工場や家庭の暖房に使えるほどの電力が消費されているのです。

世界中で数千の大規模マイニングファームや数十万の小規模マイナーが消費する大量の電力が、大気汚染や環境悪化につながっています。

さまざまな推計によれば、Bitcoinの年間消費電力量は100〜200TWh(テラワット時)とされています。この大きな幅は、調査団体によってマイニングの印象を悪く見せたい、または逆に良く見せたい意図があるためと考えられます。実際の数値はその中間にあると見られますが、いずれにせよ非常に大きな数字です。

マイニングと環境への悪影響が大きな課題であることは事実ですが、本当に深刻に懸念すべき問題なのでしょうか?

100〜200TWhという数字は、世界全体の電力消費量の1%未満にあたります。

さらに、NYDIG(New York Digital Investment Group)が2021年に発表したレポートによると、2030年時点でBitcoinマイニングが占める世界の二酸化炭素排出量は0.1%未満と推計されています。仮想通貨市場全体の時価総額がUSD 10兆に達した場合でも、この割合は大きく変わらないとしています。

一部の専門家は、マイニングで消費される計算能力を有効活用する抜本的な解決策を提案しています。ネットワークの仮想マシンを科学研究や宇宙開発、気候変動や量子物理学の計算など、実用的な課題解決に活用するというアイデアです。

同時に、仮想通貨コミュニティでも過剰な発熱や環境負荷への問題意識が高まり、「グリーンマイニング」の動きが広がっています。

グリーンマイニングとは 

環境に配慮したマイニングとは、水力発電や太陽光・風力などの再生可能エネルギーを活用して仮想通貨を発掘する方法です。

地球環境へのダメージを減らすため、科学者たちは運用時に有害な廃棄物を出さない再生可能エネルギーの利用を推奨しています:

  • 風力発電
  • 地熱エネルギー
  • 太陽光パネル
  • 水力発電所

実際、多くのマイニングファームが水資源や日照量の豊富な国へ拠点を移しています。中国でのマイニング禁止以前は、四川省の水力発電による環境配慮が推進力となり、世界のBitcoin生産の約半数が同地域に集中していました。

各国の取り組みと環境対策

現在、多くの国がマイニングによる環境負荷を軽減するための対策を進めています。いくつかの事例を紹介します。

アイスランド

アイスランドには、Genesis Mining社が設立した有名なマイニング施設「Enigma」があり、地熱発電のみで運営されています。

カナダ

カナダは少し異なるアプローチを取り、代替エネルギーの模索だけでなく、ASIC(特定用途向け集積回路)マイナーによる発熱を有効活用しています。

ケベック州の年間平均気温は約5℃と低く、暖房や給湯コストが高くなりがちです。Heatmine社は、マイニングで発生する余剰熱を利用して温室でイチゴを栽培し、暖房コストを75%削減することに成功しました。現在は住宅暖房への応用も実験中です。

Myera Groupも余剰熱で養殖用の水を温め、その水を温室の植物育成に活用しています。

日本

日本でも再生可能エネルギーの活用が進んでいます。

2017年、太陽光発電の供給会社Kumamoto-Energyは子会社OZ Miningを設立し、Kumamotoから電力を購入して仮想通貨のマイニングを行っています。OZ Miningは太陽光を活用することで、マイニングの環境負荷を抑えつつ、晴天時の余剰電力問題も解決しています。

イギリス

ロンドン発のEcoHashesプロジェクトは、太陽光・風力・水力と省エネ型マイニング機器、低消費電力の冷却システムを組み合わせ、効率的かつ環境に優しいマイニングを推進しています。

エルサルバドル

エルサルバドルでは、大統領が国営電力会社LaGeoに対し、火山を利用した「非常に安価で100%クリーン、100%再生可能、排出ゼロのエネルギー」によるBitcoinマイニングを指示しました。

まとめ

マイニングは地球環境にどの程度影響を与えているのでしょうか。確かに一定のダメージはありますが、自動車産業や鉱業、畜産業など他の分野も環境に負荷をかけています。

全体として見ると、マイニングが占める環境負荷は比較的小さいと言えます。一方で、世界的に省エネ機器や再生可能エネルギーの活用が進んでいるのも事実です。

マイニングで使われた電力は無駄になっているのでしょうか。実際には、余剰熱の有効利用など新たな活用方法も生まれています。

こうした状況を踏まえると、Proof-of-Stakeなどの低消費電力型コンセンサスメカニズムだけが唯一の解決策とは限りません。どの方式にもメリット・デメリットがあり、完璧なものは存在しないのです。

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著者 Patrick Dike-Ndulue

Senior editor covering crypto, onchain equities, and technology.

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レビュー担当者 Rukkayah Jigam

Writer & editor covering digital assets and product updates.