NEAR Protocol(NEAR)の安全な保管方法:コールドウォレット完全ガイド【2026年版】

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Rukkayah Jigam

NEARとは?安全な保管が重要な理由

NEARを購入したものの、取引所に預けたままになっていませんか?長期でまとまった額を保有するなら、そのままでは安全とは言えません。

  • NEAR Protocolは、ユーザーの代わりに取引を行う自律型AIエージェントによる「エージェンティック・コマース」を掲げるレイヤー1ブロックチェーンです。この独自の方向性がAIインフラ開発者を惹きつけていますが、保管方法の選択において重要なのは「NEARは実体ある資産であり、取引所が鍵を握っている」という事実です。

  • Self-custody(自己管理)とは、取引所や仲介業者ではなく自分自身が秘密鍵を管理することです。取引は自分の端末で署名され、ブロックチェーンに送信されます。第三者による凍結や出金制限、倒産による資産消失のリスクがありません。

  • Cold storage(コールドウォレット)は、秘密鍵をオフラインで保管し、オンライン上の盗難や不正アクセスから守ります。通常の利用で秘密鍵がインターネット接続端末に触れることはありません。

この「自己管理+コールドストレージ」が本ガイドのテーマです。NEARには2種類のアカウント形式があります。Named accountsalice.nearのような人間が読める名前形式、Implicit accountsは公開鍵から生成される64桁の16進数文字列です。多くの取引所はImplicitアドレスへの出金に対応しています。対応ウォレットやNEAR CLIで作成できます。送金時は必ずハードウェアウォレットの画面で64桁全体を確認しましょう。

もう一点、NEARのオンチェーンストレージモデルでは、アカウントやコントラクトの状態保存に少額のNEAR残高が必要です。ストレージ料金は1×10¹⁹ yoctoNEAR per byteで、100KBあたり約1 NEARが目安です。データ削除時に返金されますが、アカウント残高をゼロにしないよう注意しましょう。

NEAR Protocol(NEAR)の安全な保管方法:コールドウォレット完全ガイド【2026年版】

NEARをコールドストレージへ移す流れは4ステップです。コールドウォレットの準備、オフラインでの鍵生成、取引所やホットウォレットからの送金、ウォレット本体の物理的な保管。それぞれNEAR特有のポイントがあります。

ステップ1:コールドストレージの方法を選ぶ

一般的にはハードウェアウォレットが最もバランスの良い選択肢です。セキュリティと使いやすさの両立という点で、ペーパーウォレットやエアギャップ端末より現実的です。ペーパーウォレットは安価ですが、水害や火災、インクの劣化など物理的な脆弱性があります。エアギャップ端末は最高レベルの安全性を誇りますが、設定に高度な知識が必要です。ハードウェアウォレットはその中間で、秘密鍵は専用チップ内に保存され、署名も端末内で完結します。アプリが残りの操作をサポートします。価格帯は$50〜$200程度です。

Hot wallets(ホットウォレット)は、常時接続のモバイルアプリやブラウザ拡張型ウォレットで、日常の取引やDeFi利用には便利ですが、多額のNEARを長期保管するのには適していません。ホットウォレットが侵害されると、全資産が危険にさらされます。実用的には、少額をホットウォレットに残し、メイン資産はコールドストレージに移すのが安全です。

Tangemは、ここで注目すべきハードウェアウォレットの一つです。NFC対応カード型デバイスで秘密鍵をオフライン保管でき、自己管理型です。TangemアプリはNEAR Protocolを含む91以上のブロックチェーン・16,000種類以上の暗号資産に対応しています。セットアップは3分以内で完了し、アプリが手順を案内します。

ハードウェアにはSamsung S3D350Aセキュアエレメント(Common Criteria EAL6+認証)が採用されています。秘密鍵はチップ内で生成・保管され、署名もチップ内で完結。NFC通信はAES-256で暗号化され、通信距離は0〜5cm。署名にはカードの物理的な所持と近接が必須です。カードはIP69の耐環境性能を持ち、25年以上の耐用年数が公表されています。

一点注意:Tangemのファームウェアは工場出荷時に書き込まれ、アップデート不可です。これはリモート攻撃面を排除するための設計ですが、工場出荷時のビルドを信頼する必要があります。Tangemは2018年Kudelski Security(脆弱性なし)、2023年Riscure(セキュリティ評価合格)、2026年Cure53の独立監査を公表しています。

Tangem sells cards in sets: 2枚セット($54.90)と3枚セット($69.90)があります。カードは階層構造ではなく、どれでもウォレットを開けます。1枚失っても残りがあればアクセス可能です。全て紛失し、シードフレーズも生成していなければ、資産は永久にアクセス不能となります。これがリスクと引き換えの仕様です。

ステップ2:オフラインで鍵を生成

ハードウェアウォレットでは、アプリが未署名トランザクションデータを用意し、デバイスが内部で秘密鍵を使って署名します。署名済みトランザクションのみがネットワークに送信され、秘密鍵がインターネット接続端末に触れることはありません。

Tangemの初期設定はシードレスです。秘密鍵はセキュアエレメント内で生成・保管され、外部に出ません。BIP39-compatible seed phrase(BIP39互換シードフレーズ)はオプションで、他ウォレットへの移行性を重視する場合のみ生成できます。Tangemはシードフレーズ自体を攻撃対象とみなし、シードレス設定を推奨しています。紙に書いたシードフレーズは、見つかればそのままリスクとなるためです。アクセスコードは6文字以上の英単語・フレーズ・数字など自由に設定でき、失敗回数に応じて遅延が増加し、他のカードでリセットも可能です。

ステップ3:NEARの受取アドレスを確認

送金前に必ずウォレットのNEAR受取アドレスを確認しましょう。取引所からImplicitアドレス(64桁の16進数形式)へ出金する場合は、NEAR CLIや対応ウォレットでImplicitアカウントを作成し、ハードウェアデバイスの画面で全アドレスを1文字ずつ確認してください。コピー&ペーストやスクリーンショットのみに頼らないことが重要です。

まずは少額でテスト送金を行い、着金を確認してから全額を移しましょう。これはどのネットワークでも推奨されるコールドストレージ運用の基本です。NEARの場合、ストレージデポジット要件があるため特に重要です。テスト送金が着金し、ウォレットアプリで残高が表示されればアドレスは正しいと判断できます。

ステップ4:送金と物理的な保管

テストでアドレスが正しいと確認できたら、メインのNEARを送金しましょう。その後はカードの物理的な保管も暗号的なセキュリティと同じくらい重要です。

大きな残高を移す前に、コールドストレージ運用の基本3点を守りましょう:秘密鍵をオンラインストレージに保存しない、バックアップは最低2カ所の物理的に離れた場所に保管する、リカバリ手順を実際に試す。Tangemの場合、バックアップカードをメインカードとは別の場所に保管するのが推奨されています。同じカバンや部屋に保管しないでください。スマートフォンを紛失・機種変更しても、秘密鍵はカード内に残るため、新しい端末にアプリをインストールし、カードをかざせば復元できます。秘密鍵がハードウェアから出ることはありません。

NEARのステーキングについて

NEARのステーキング報酬は現在年率4.7〜4.8%で、約12時間ごと(1エポックごと)に配布されます。アンステーク(解除)するには、プールのunstake関数を実行し、4エポック(約48〜65時間)のアンボンディング期間後にトークンが引き出し可能になります。

On slashing: ステーキングプロバイダーで見解が分かれています。Kilnは「現時点でスラッシングリスクはない」とし、Blockdaemonは「悪質な行為にはスラッシングが発動し、パフォーマンス低下は報酬減少のみ」と説明しています。ステーキング前に、選択するバリデータの最新情報を確認してください。

Tangemユーザー向けの注意点:Tangemアプリ内でのNEARネイティブステーキングは現時点で未対応です。公式ヘルプセンターではATOM、BNB、POL(Ethereum)、SOL、TRXのネイティブステーキングに対応し、NEARは「近日対応予定」と記載されています。コールドストレージでNEARをステーキングしたい場合は、別途NEAR対応のステーキングインターフェースを利用する必要があります。これは検討時の実質的な制約です。

ステーキングにはロックアップやアンボンディング期間も伴います。NEARをすぐ売却・移動したい場合は、出金条件を事前に確認しましょう。48〜65時間のアンボンディング期間は、市場変動の際に影響する場合があります。

よくある質問

  • 取引所では秘密鍵を取引所側が管理し、ユーザーは実質的にIOU(預かり証)を持っている状態です。Self-custodyでは自分が直接秘密鍵を管理するため、取引所の倒産・凍結・出金制限などに左右されずに資産へアクセスできます。その代わり、鍵管理はすべて自己責任となり、バックアップがなければ復旧手段はありません。

  • Tangemを使っている場合、スマホだけではNEARを動かせません。ハードウェアウォレットでの署名にはカードの物理タッチとアクセスコードが必須です。カードはスマホと別に保管し、アクセスコードも他人に教えないようにしましょう。

  • NEARのストレージモデルでは、1×10¹⁹ yoctoNEAR per byteの料金がかかり、100KBあたり約1 NEARが目安です。データ削除時に返金されますが、アカウント残高を全額移動せず、ストレージ用に少額を残しておきましょう。

  • ステーキングプールでunstake関数を実行後、4エポック(約48〜65時間)のアンボンディング期間を経てトークンが引き出し可能になります。急な出金が必要な場合は、この期間を考慮して計画しましょう。

  • 現時点では未対応です。TangemのヘルプセンターではATOM、BNB、POL(Ethereum)、SOL、TRXのステーキングに対応し、NEARは「近日対応予定」と記載されています。NEARを安全に保管はできますが、現状ステーキングには別のNEAR対応インターフェースが必要です。

  • ウォレットセット内の全カードを紛失・破損し、シードフレーズも生成していなければ、資産は永久にアクセス不能となります。復旧手段はありません。Tangemはバックアップカードを最低2カ所の物理的に離れた場所に保管することを推奨しています。3枚セット($69.90)は2枚セット($54.90)よりバックアップ性が高いです。

  • どちらも一長一短です。シードレス運用はシードフレーズ自体を攻撃対象から排除でき、紙などに記録する必要がないため盗難・紛失リスクが減ります。BIP39互換シードフレーズを生成すれば他ウォレットへの移行性が得られますが、保管場所が新たなリスクとなります。初心者には、バックアップカードをしっかり保管したシードレス運用がシンプルかつ安全です。

  • どんなプロジェクトでもストーリー性は変動しますが、保管の安全性は価格変動とは無関係です。コールドストレージはNEARの価格に関わらず鍵を守ります。NEARを長期保有するかどうかは各自の判断ですが、安全な保管方法は本ガイドの通りです。

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著者 Rukkayah Jigam

Writer & editor covering digital assets and product updates.

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レビュー担当者 Patrick Dike-Ndulue

Senior editor covering crypto, onchain equities, and technology.